特別講演1

自動車用パワートレーンの電動化と将来の方向性

トヨタ自動車株式会社
パワートレーンユニット統括部パワートレーン企画室長

細井 啓志 氏

ご経歴

1985年 大阪府立大学航空工学研究科(修士課程)修了
同年 トヨタ自動車株式会社入社
1985~1991年 ガソリンエンジン点火系、燃料系機能品開発、ソフトウエアー開発
1991~1998年 ガソリンスポーツエンジン設計
1998~2002年 量産ガソリンエンジン設計、実験
2002~2004年 東富士研究所にて新エンジン先行開発
2004~2012年 エンジン開発リーダー
2012~2013年 全社統括組織
2013~2017年 パワートレーンユニット統括部パワートレーン企画室

講演概要

 トヨタは、従来より、「省エネルギー」「燃料多様化への対応」「エコカーは、普及してこそ環境へ貢献」そして、それらと同時に、クルマの楽しさを追求し、高い次元で両立することが重要と考えてきました。 世界の国、地域には個別のエネルギー事情・使用環境・お客様の期待があり、それらの要求に合ったパワートレーンを展開し、普及させることが、エネルギー問題や環境問題を有効に解決すると考えます。
 足元では、世界トップレベルの高効率を達成したTNGAパワートレーンを新規に導入し、そのパワートレーンを素早く展開してゆくことで、短中期のCO2低減を確実に実行します。
 将来の電気エネルギー利用の拡大に対しては、車だけでなく社会全体で水素を利用してゆくことが有効であると考えており、その実現に向けた活動を企業や行政、ステークホルダーとともに主導的に進めてゆきます。

特別講演2

ロボットと一緒に働く時の動画像処理

株式会社アールティ 代表取締役

中川 友紀子 氏

ご経歴

1995年3月 法政大学大学院工学研究科システム工学専攻修了
1995年4月 東京工業大学大学院総合理工学研究科 助手
1998年10月 科学技術振興事業団ERATO北野共生システムプロジェクト 研究員
2001年4月 科学技術振興事業団日本科学未来館 展示企画グループ サブリーダー
       ベンチャー企業等を経て
2005年9月 株式会社アールティ設立、代表取締役に就任、現在に至る

 最近では協働型ロボット、画像処理、コミュニケーションロボットの開発に従事。マイクロマウス等のロボット競技会にも役員として運営に関わる。ロボコンマガジン、日経Roboticsに連載を持つ。

講演概要

 近年、協働型ロボットの開発や実用化に注目が集まっている。協働型ロボットは、すぐ隣に人がいて働いているような環境に置かれることが多い。 そのため、開発には、安全や、正確すぎない、という従来とは違う観点の要素技術が必要とされる。 従って、画像処理結果に基づく行動生成には心理学的なアプローチも取り入られる。 本講演では、ロボットと人が一緒に働く時に必要となる画像処理や安全上の工夫について紹介する。